日替わり店長の店 魔法にかかったロバで昨日あったこと。
普段は他の人が立案した企画に、料理人として助っ人参加することをしてきた、料理上手な女子大生。彼女が昨日、はじめて自分が言い出しっぺとなり、オリジナル企画を成功させました。
終わったあと、2週間のハードスケジュールで企画を練り続け、クタクタになった彼女の口からこぼれたのがこれ。
「0から自分で考えるって、こんなに大変なんだ。」

0から1を生み出すことと、
1を2にすること。
これは根本的に違うことなんだなぁと、昨日思ったんです。それぞれ、人によって得意不得意があることはもちろん。

彼女は普段、いろんな企画のコンセプトに合わせて料理をすることで、その企画を1から2に、3から4にブラッシュアップしてきました。それらは結構ストイックで、お月見の企画でカップラーメンのメニューを出すことになった際は、出店まで毎日カップラーメンの試作を食べるほど。そんな、毎回大変な準備をしてきた彼女が感じたのが、
「0から自分で考えるって、こんなに大変なんだ。」
ってことだったんです。

今回はじめて言い出しっぺとして企画した彼女に、いつもと違う学びや苦労があったのはこのへんかな、と山崎は思います。
○やりたいことを具体化すること
○やるべきことを決めること
○他の人を巻き込んだ責任感



やりたいことを具体化すること
言い出しっぺがまず大変なのは、白紙から企画のコンセプトや方向性を具体化すること。しかも、自分がやりたくないことをやるわけじゃないので、自分がやりたいことってなんなんだろう、というところからちゃんと向き合うことが大変です。
今回の彼女も、
「私、こんなことがやりたいんです!」
と山崎に伝えてくれたから、スタートできました。

1を2にする視点から見れば、この作業が1ですよね。どうすれば1を2にできるか、を普段やってきた彼女からすれば、全く違うスタート地点だったということです。
産みの苦しみってやつです。





やるべきことを決めること
山崎が学生店長たちと仕事をしていて、彼ら彼女らが1番苦しんでいるなあと感じるのはココです。
何をいつまでに、どこまでやるか。
言い出しっぺがこの方向性を示せなければ、協力者たちはなにをしていいのかわからなくなります。

1を2にする視点から見れば、何をどこまでやってほしいかを受け取るところが、基本的なスタート地点になるわけです。それを自分で示そうとする思考は、言い出しっぺになってみないとわからない世界なのかもしれません。一方で、1を2にするスペシャリストで、これを得意技とする人たちも多くいますよね。

計画性ってやつです。





他の人を巻き込んだ責任感
やりたいことの具体化や計画を持つことは、頑張って考えればできることですが、こちらは精神的にこたえます。山崎も毎日これと闘ってますから、昨日の彼女の気持ちは痛いほどわかります。

他の人を巻き込んで、
企画を成功させられなかったらどうしよう。巻き込んだ人に不満を持たせたらどうしよう。自分がちゃんとできなくて嫌われたらどうしよう。
考え出すとキリがありません。
でもその責任を果たすために、言い出した企画を最後までやりきった時には、その人たちからちゃんと信頼される存在になれるんです。これが言い出しっぺの醍醐味なんじゃないですかね。

山崎は毎日これですから、ネガティブになろうと思えば一瞬で自分を病みの世界へ葬り去ることができます。だから常に
絶対に成功させて、巻き込んだ人に満足してもらい、ちゃんと企画を進めて、山崎すげーって言わせてやる。
っていう気概でやります。
じゃないと病みの世界へまっしぐらです。
やるしかない、っていう暗示みたいな。
言い出しっぺをやり続けてると、自己催眠をかけられるようになります。ここまで来ると病気です。

1を2にする視点から見れば、なんでしんどそうにしてんの、何を勝手に病んでるんだみたいなことってよくあります。
育てる苦しみってやつです。





言い出しっぺになったことがあることは、違う立場になっても活きてくる。
言い出しっぺになって最後までやり遂げると、やはり達成感があります。
もちろん、言い出しっぺの役割がハマる人もいれば、1を2にする役割の方がハマる人もいます。でも、言い出しっぺをやったことのある1を2にする人は、全然見てる世界が違うんです。

言い出しっぺをやったことのある人は、言い出しっぺの気持ちがわかります。だから、1から2にする立場になった時も大活躍できるんです。「あ、言い出しっぺちゃん、ここに困ってるな」って、自分が苦労したことで、相手の苦労も理解できます。



言い出しっぺの苦労を知り尽くした彼女は、きっと今日から違う世界が見えるはずです。言い出しっぺ業界一筋の山崎としては、これほど仕事にやりがいを感じることはありません。
ちゃんゆり、お疲れ様でした。ありがとうございました。




以上レポっす!

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当ブログのコンセプトは「たたき台」。
若者たちが何かに関心をもったり、
自分でなにかを考えたりするきっかけとしての、たたき台。
こんな人、事、考え方があるんだ、っていう新しい価値観としての、たたき台。
平成元年生まれ、まだまだ若者の山崎達哉のブログ。